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1ne Studio 山田寛仁

Startup Story

ビジネスアイデアを思いついてから起業にいたるまでの歩みをお届けする「Startup Story」。第13回はクリエイター向けポータルサービスで起業した、株式会社1ne Studio 代表取締役の山田寛仁氏。
 
デザイナーとして勤務したのち仲間と起業するも、一度は挫折を経験。起業家の道を諦めフリーランスに転身し順調にキャリアを積んでいくが、シリアルアントレプレナーでありジャスダック上場最年少記録を有する家入一真氏との出会いをキッカケに再度、起業家の道を歩み始めた現在について、お話をお伺いいたしました。
 
東日本大震災を経験し起業家を目指すと決意
 デジタルハリウッド専門学校を卒業後、渋谷の広告会社に入社しデザイナーとして2年半勤務しました。広告制作業務についてひと通り経験したところで、次の段階にステップアップしようと転職を考えていました。
 転職先が決まり準備をしていた2011年3月11日、東日本大震災が発生しました。私は秋田県出身でしたので、震災のニュースを見て居ても立っても居られなくなっていました。そこに、CNNで働いていた友人から「現場レポートに行くので通訳として参加してくれないか」と依頼があり、私は即決断し、震災発生の2日後には仙台に居ました。被災地では、デザイナーとしての自分が何もできないというもどかしさを感じました。その後、福島原発事故のニュースを見たCNN米国本社からスタッフに帰国指示が入り、とても残念でしたが私も東京に戻ることになりました。
 東京に戻り広告業界最大手の株式会社アマナで働きはじめましたが「社会が抱える問題を解決できないままデザイナーとして生涯を終えて良いのか、また東日本大震災の様な大きな災害が起こったとき、自分は何もできないままではないか、後悔するのではないか」と自問自答する日々が続きました。
 そして漸く出た結論が「起業し、多くの人の役に立てる事業をつくりたい」ということでした。
 
はじめての起業は失敗に…
 起業家を志したころ、学習支援サービスを手掛けるスタディプラス株式会社の廣瀬社長からTwitterを介してスカウトを受けました。スタディプラスのスタッフがVisionに一丸となって取り組んでいる姿、最先端のWebサービスやアプリなどのプロダクト開発に魅力を感じたこと、独立する前にスタートアップで働き「サービスの立ち上げを学んでおきたい」と考えていたことから、お話をお受けすることにしました。
 東京に戻ってからも石巻市に何度も足を運び、復興支援を続けていました。震災に関するSNS情報にも関心を持って見ていたのですが、誤った情報などが多く課題と感じていました。この様な誤った情報を取り除き、専門家の意見を聞くことができるサービスを始めようと思い、仲間4人で株式会社バイアスを立ち上げました。
 事業コンセプトに共感をいただいたVCから出資をいただき、プロダクト開発に着手しました。ただ、プロダクトのローンチ後、思ったようなトラフィックが出ませんでした。株式も創業メンバー4人で均等に持つようにしていたため意見も纏まらない状況でした。また、VCがハンズオンのスタイルで経営に関与していく中で、自分はサラリーマンの様な状況になっていました。悩んだ末、私は経営から退きフリーランスに転身しました。
 
家入氏との出会いで二度目の起業
 フリーランスになってから、仕事の獲得、契約条件の交渉、クライアントとの直接のコミュニケーションなど、多くの苦労を経験しました。それらを乗り越え十分な収入を得ることができるようになり、安定した生活を過ごしていました。
 一方で、私の周りには負のループに陥ってしまっているクリエイターの方が数多くおられ、何とかその人たちをサポートできないかと考えていました。クリエイターの方から寄せられる相談で多かったのが、Webサイトの制作でした。一人一人にサイトを作ってあげることは無理だけど、皆が使えるサービスなら作れるのではないかと考えました。
 そして、現在のサービス「foriio」が生まれました。最初は、30秒で作れる有料ポートフォリオサービスのランディングページ(LP)を作りました。自身でフリーランスを5年経験したことが功を奏しプロダクトは好評で、あっという間に100人以上の申し込みがありました。ただ、フリーランスとして活動をしながらのサービス提供であったため、その後の開発スピードを上げることができませんでした。
 そんなとき、家入一真氏のTwitterを目にしました。家入氏は、株式会社paperboy&co.(現GMOペパボ株式会社)の創業者でジャスダック上場最年少記録を持ち、その後もシリアルアントレプレナーとして株式会社CAMPFIREやBASE株式会社の創業、投資家として活躍されており、エンジニアへの投資も行われていました。家入氏に後押ししてもらえるなら、もう一度、起業しても良いかなと思い、Twitterをフォローしてメッセージを送りました。時間を掛けて想いを伝え続け、やっとお会いしていただくことができました。そして、資本参加及び顧問就任について御快諾いただくことができ、株式会社1ne studioを設立しました。

クリエイター向けプラットフォーム「 foriio 」
 foriioは、30秒あればオンラインポートフォリオを作ることができる無料サービスです。クリエイターにとってポートフォリオとは作品集のことです。作品集があることで、仕事、就職・転職など新たな機会を得ることができます。
仕様については、クリエイターの立場に立って手間を省くことを意識しており、画像、動画、Webページ、音源の4種類を掲載することが可能です。また、ユーチューブからリンクを引っ張ってきて貼ることができ、見せたい動画だけを並べておくことも可能です。
 foriioはポートフォリオを掲載するだけでなく、依頼者とクリエイターをマッチングするサービスもあり、ポートフォリオを見た企業から仕事の依頼を受けることもできます。有料のPROプランも用意していて、カスタムドメイン、ポートフォリオを見せる相手の限定、PDFでダウンロード、などのオプションを付けることも可能です。

今後の展望
 マッチングに力を入れたいと考えています。現在、セールスは2名体制なのですが、強化のために人を募集しています。将来的にはマッチングの自動化を進める予定ですが、まずは今いる4,500人の登録者を企業に売り込み、認知度を上げてリピーターを増やしプラットフォームで集客できるようにしたいと思っています。
 またサポート体制も強化していく予定で、契約交渉、契約書作成、請求代行などの事務的なサービスを提供し、クリエイターが仕事に集中することができる時間を増やすことができればと思っています。
 当社の特徴として、開発メンバーのコミュニケーションは全て英語で行っています。他のメンバーも英語が完璧とまではいきませんが、英語を使えるメンバーが揃っています。私自身、ニュージーランドに5年間留学していたので、英語を使うことが好きです。将来的には、海外展開もしていきたいと考えているので、英語を使う環境は継続していこうと考えています。クリエイターの方が英語を使えなくても海外の仕事を受けることができるような仕組みも作っていこうと考えています。
 
【山田寛仁氏プロフィール】
デジタルハリウッド専門学校を卒業後、業界最大手のアマナやスタートアップベンチャーのスタディプラスなどを経て仲間と起業。一度目の起業で多くの失敗を経験。
現在は、シリアルアントレプレナーの家入氏との出会いをキッカケに二度目の起業にチャレンジし、クリエイター向けプラットフォームサービス「foriio」を展開。
プライベートでは、東日本大震災の復興支援に尽力し、現在も石巻市の方と親交を深めるなど、ボランティア活動に尽力。
 
【foriio】
クリエイター向けプラットフォームサービス。
ポートフォリオの掲載が無料かつ30秒で作れる。ビジネスマッチングサービスもあり。
有料プランでオプションを追加することも可能。
https://www.foriio.com/

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