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電源カフェ 林 大勇

Startup Story

ビジネスアイデアを思いついてから起業にいたるまでの歩みをお届けする「Startup Story」。第15回はカフェの電源やwi-fiなど情報の纏めサイトで起業した、電源カフェ株式会社 代表取締役の林 大勇 氏。
好奇心で溢れた大学生活を過ごし、卒業後は就職することなくアルバイト先の仲間とWeb広告事業で起業し事業に成功。しかし、経営方針の相違から経営から離れ、経営コンサル、ノマドワーカー、派遣社員など好奇心を満たすかのように多くを経験。ノマドワーカーの痛みを解消するサービスを軸に、再度、起業家の道を歩み始めた現在について、お話をお伺いいたしました。

サラリーマンには絶対になりたくなかったので、起業。
 大学生のときは好奇心が旺盛で、都内をひたすら歩いていました。地理に関心があり、この道がどの道に繋がっているのか知りたくて歩き回っていたら、西東京以外の都内の地理はほぼ把握することができました。本もたくさん読みました。その中で一番刺激を受けたのが本田健さんの本でした。「どうやったら豊かに生きることができるのか、幸せとは何なのか」とても考えさせられました。また「商売とは誰かの課題や困ったことを解決してあげることであり、自分がそうい人になれるかどうか」という言葉に非常に強い衝撃を受け、サラリーマンでは自分が求めるものを得ることができないと思い起業を決意しました。
 起業は、アルバイト先の仲間と二人で始めました。潤沢な資本があるわけもないので、低コストかつトレンドにのった事業を探しました。そうして辿り着いたのが、Web広告事業でした。今でこそ、Web広告事業は一般的になりましたが、当時はまだまだ先駆けでしたので、先行者メリットの恩恵を受けることができました。事業は順調に成長し、工夫を重ねれば重ねるほど利益が生まれました。役員報酬を多く取らずに会社に留保し、その資金で投資、ECもやりました。
 2年ぐらいWeb広告事業をやったあと、共同創業者の相方がシルバーアクセサリーのデザイナーでもあったので、事業をアパレルにピボット(転換)しました。これも今思えば好奇心ですね。アパレル事業では、女性向けシルバーアクセサリーや男性向けボクサーパンツの販売を行いました。当時、男性の下着と言えばトランクスの時代でしたので、ボクサーパンツを広めたのは僕たちかもしれないです。アクセサリーは、ネットワークを持つバイヤーをヘッドハンティングすることで、実績もないのに西武百貨店や伊勢丹の催事などで販売することができました。

経営方針の違いから会社を離れ、色々やってみることに。
 共同創業者と僕のタイプは真逆でした。相方は何事も慎重に忠実に進めるタイプでしたが、僕は好奇心旺盛で何でも手を出したくなるタイプでした。あるときから今後の会社の方向性を考えるようになり、僕の病気が発覚したこともあって、結果会社を離れることにしました。
 ベンチャー起業が盛り上がってきた時期でもあったので、自分の起業の経験を生かしてベンチャー起業のコンサルティングを始めました。今ではスタートアップ界隈では有名なGVA法律事務所の立ち上げにも携わらせていただきました。1年ぐらいベンチャー支援を行ったあと、ニートも経験してみたいと思いやってみましたが、2か月ぐらいで飽きてしまいました。その後、派遣社員という言葉を耳にし、早速派遣社員になることにしました。ちょうどその頃、体を鍛えたい、お金をかけずに鍛えることができないか、逆にお金をもらいながら体を鍛えることができないかと考えていたところに、酒蔵の仕事を見つけました。ここなら体を鍛えながら、お金がもらえると思い、すぐに応募しました。
 酒蔵の契約期間満了のタイミングで、派遣元の担当者から「親会社の管理部門で人が足りない、会社を経営されていた経験を生かして管理部門で働きませんか」とスカウトを受けました。お誘いを承諾し、人事と法務を担当することになりました。会社員として5年、働かせていただきました。

自分の痛みを解消するために始めた趣味を事業として再度起業。
 Web広告事業を立ち上げたとき、ノマドワーカーが流行り始めました。もちろん、好奇心旺盛な私も早速、PCを持ってカフェに行きました。しかし、そこでバッテリーと通信制限というストレスを味わうことになりました。今のPCはバッテリーが数時間持ちますが、当時のPCは1時間も持たず。また通信量も今と違いすぐに制限が掛かりました。そして、快適なノマド環境を得るために、カフェの電源やwi-fiの情報を纏めるサイト「電源カフェ」を作ることにしました。始めは、一からカフェを巡って地道にデータを蓄積していきました。2010年頃、国内でTwitterが流行り始め、電源カフェのアカウントを作りました。そうしたら一気にフォロワーが5,000人を超えました。朝日新聞、産経新聞、NHKなどから取材依頼があり、メディアの露出も増え、電源カフェが世の中に広まり始めました。
 2017年12月、電源カフェ株式会社の共同創業者となる江口と出会いました。江口から「電源カフェでもっとできることがあるんじゃない」と言われ、真剣に何ができるのか考え始めました。充電できる場所をコアに「誰に、何を、どのように」と1年間、江口と共に徹底的に考えました。インバウンド向けのwi-fi情報、禁煙喫煙、ベビーカーの利便性など、電源カフェのポテンシャルを徹底的に洗い出しました。そして、2018年12月、電源カフェ株式会社を設立しました。法人化する前は月間のユーザー数は約20万人でしたが、法人化後は25万人程度まで増加しました。メンバーについても、創業当時は共同経営者とUIデザイナーの女子高生の3人でしたが、今ではアプリエンジニア、ウェブエンジニア、コンテンツのPR担当者2人(エバンジェリストを含めて3人)などが加わり、11名の体制となっています。現在のマネタイズについては、バナー広告やデータ連動広告などが中心となっていますが、今後は、電源カフェを利用する人やお店に対するサービスの拡張を考えています。ユーザーにとって現状の機能に加え、何があればもっと便利になるのか、お店にとって集客以外でも、どんなメリットを提供できるかなど、徹底的につきつめていこうと考えています。

今後の展望
 提供できる価値の深堀をしていこうと考えています。
 まず、店舗と企業に対しては、遊休地の有効活用を提案していこうと思っています。何故かといいますと、ユーザーから人に聞かれたくない話をしたいときもあるので、そのような場所の情報も知りたいとの要望を受けたからです。遊休地とは具体的に会議室の情報です。使われていない会議室を有効に活用したい企業と会議室を時間借りしたい人をマッチングさせることで、双方がハッピーになります。
 次に、個人に対しては、電源カフェの情報を見てカフェに向かえば確実に充電できるようなサービスを提供しようと考えています。私自身もよく経験していますが、充電しようとコンセントがあるカフェに行ったものの既に誰かが利用していて、充電ができないということがあります。そのカフェに行くまでの時間は無駄になります。空いてるコンセントを見つけるまで何軒もカフェを巡ることもザラです。この様な無駄な時間を費やさず100%コンセントが利用できる機能やサービスを現在検討中です。100%充電ができる環境を提供することができれば、電源カフェの利用者が増加するとともに満足度も上がり、飛躍的な成長を遂げることができると信じています。
 最終的には、ありとあらゆる場所のファシリティに関する情報を得ることができるサービスに仕上げ、外出する人にとって必要不可欠なサービスになることを目指しています。

【林 勇大氏プロフィール】
駒沢大学を卒業後、友人と二人でWebマーケティング会社を設立。事業に成功するも方向性の違いから会社を離れる。その後、好奇心のまま経営コンサルティング、会社員など気になることを次々と経験。自分の痛みを解消するために始めたカフェの電源やwi-fiなどの情報まとめサイト「電源カフェ」をサービス化し、再度、起業家の道へ。現在、同サービスをより良いものにするため、日夜、サービスの検討やアライアンスに取り組む。

【電源カフェ】
電源カフェ株式会社が運営する、スターバックスやタリーズコーヒーのようなカフェの位置情報やコンセントなどの設備に関する情報をまとめたサイト。
外で仕事をする人や出先で充電したい人に、とても便利なサービス。
https://dengen-cafe.com/

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