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SHARE KASA

ウ クォンニン・垣見勇人

Startup Story

いくつもの巡り合わせが重なって今があるというお二人。苦労の連続を経て明るい兆しが見えてきた今、そして今後について。傘シェアリングサービス「SHARE KASA」を運営する、株式会社シェアカサのウ クォンニン氏と垣見勇人氏にお話を伺いました。

枠にとらわれたくない思いで就職は選択肢に無かった(ウ クォンニン氏)

 上海に生まれ、高校まで香港で育ちました。19歳で来日して日本語学校で2年間学んだ後に日本の大学に進学。卒業後は自分で何かを成したいという思いが強かったので、アパレルや電子製品などの貿易関係で起業。中国で物を仕入れて日本で販売していました。その後、日本で他に何か出来ることないかなと思っていたところ、株式会社シェアカサを設立。今年2月に会社を登記しました。

就職がゴールになってしまっている日本のキャリア教育に疑問(垣見勇人氏)

 高校、大学を慶應義塾で過ごし、現在、大学休学中。中学生の頃に上海に住んでいた時期があり、その頃、上海経済が思い切り発展していた時期で、日本からも大企業の第一陣が送り込まれていました。どんどんビジネスが盛り上がるのを、よくわからないながらも肌で感じていました。もともとビジネスには興味を持っていました。高校は付属校だったので大学に行った先輩達が近い存在でしたが、皆つまらなそうに見えてしまって。実際に入学してもイメージと現実が違っていましたし、それなら大学の外に目を向けようと思い、教育プログラムを立ちあげたりしていました。それが19歳頃ですね。

リスクを負ってでも思ったら即行動! そして繋がりが繋がりを生んで二人は出会う

 上海にいたこともあり、日中関係の冷え込みに関する報道が気になっていました。上海時代は中国の方に大変お世話になったにも関わらず、中国批判的な意見をよく聞き、思い立って上海の人民広場でゲリラ的にフリーハグ活動を行いました。そのような活動をしていたことが新聞に載ったことで、あるホームパーティーに招待され、目の前に座っていた方と知り合い、さらにその方の繋がりで来ていた方が日本に来たばかりだったウ クォンニンと仲良くしていて、その縁で私達は知り合い、共にイベントを運営するようになりました。

傘を持ち歩くことが大嫌いな人達へ 『どこでも借りられてどこでも返せる』 が目標

 以前から一緒にビジネスをしたいと思っていましたが、今回ようやく一緒に出来る機会に恵まれました。そんな折に、中国で傘のシェアリングサービスがあるという話をキャッチしました。二人とも傘を持って歩くことが大嫌いなので、すぐに「やろう!」ということになり、さっそくリサーチを始めました。

 日本ではビニール傘が毎年8,000万本強も消費され、年間6,000万本程が廃棄されています。そして、女性は世界中で傘の使用率が高く、日本人男性が世界と比べても傘をさす割合が高いことがわかりました。大都市はシェアリングに向いているので、中国でもサービスとして成立しているならば日本でもチャレンジする意味があると考えました。

ハードウェア開発は想像以上に出口の見えないトンネルだった

 SHARE KASAはソフト(アプリ)とハード(傘立て)の開発が必要でした。ソフトの開発はこれまで携わったサービスで開発経験があり、低コストで実装、作り直しもほとんど発生しません。ところがハード(傘立て)は開発経験もなく、どのように設計すればいいのかもわからず、手探り状態でした。

 しかし、偶然にも中国で出資頂いている方が工業デザイナーだったので、その方に傘立ての設計をお願いすることができました。他にも数人協力してくださる方がいて、中国の傘シェアリングサービスを研究してプロトタイプを作りました。彼達に協力してもらわなければ、ここまで来られなかったと思っています。

 また、ハードは生産コストの課題もありました。量産するには金型を作るための初期コストがかかります。一方、ハンドメイドの場合は時間がかかる上に、徐々にコストも上昇します。実際に作ってもうまくいかず、ゼロから設計してテストのやり直し。人件費やコストがかかるといった状態で、いつまでこのバランスでやっていくのか、という感じでした。

運命の巡り合わせで一気に大プロジェクトへと動き出す

 JR東日本のスタートアッププログラムに応募した際に、素材系ベンチャー企業の株式会社TBMの素材を使用した傘と、傘のシェアリングを行っている弊社が組めばインパクトが大きいのではないか、とJRさんから提案をいただきました。パーツを分解して壊れた部品のみを交換出来る株式会社サエラさんの傘にTBMさんが共感されて、TBMさんの素材でサエラさんが傘を製造し、弊社のアプリと傘立てを使用して来年1月からモニター調査、2月~3月末まで一般向けの無償モニターを3駅くらいで行う予定です。そのデモンストレーションイベントがJR大宮駅で先日開催され、とても大きな一歩を踏み出しました。傘は身近な物なので受け入れられる土壌があると思っていて、イベントでは手応えを感じることも出来ました。

 2019年内に500スポット、2020年の東京オリンピックでは日傘の需要も考えられると思っていて、その頃には2,000スポットを目指していきたいです。

皆さんの身近に寄り添いながら日本社会と向き合っていけたら(ウ クォンニン氏)

 今回提供することになった「SHARE KASA」は自分があったら便利だなと思っているサービスです。皆さんに身近に感じてもらえるような、そして社会問題を解消できるような事業をやりたいと思っていましたし、それをこれからもやっていきたいと思っています。「SHARE KASA」を通して、皆さんが雨の日を苦痛に感じないような社会を作り、楽しい社会に盛り上げていけるように、と思っています。

傘を持ち歩かない社会の先に日本の社会問題を見据えて(垣見勇人氏)

 違和感があると動かないといられない性分なので、今回それを出来る喜びを感じています。傘を不便だと思っていたので、たまたま傘から入りましたが社会問題は傘だけではありません。日本社会の消費サイクルが負のスパイラルにはまっていると感じていますので、傘という身近なサービスを提供することによって日常の生活や環境から実感してもらう機会を作れたら、と思っています。

【ウ クォンニン氏プロフィール】

1991年生まれ。日本大学卒業。卒業後、アパレルや電子製品などの貿易関係で起業。2018年2月、株式会社シェアカサを設立。

【垣見 勇人氏プロフィール】

1993年生まれ。慶應義塾大学休学中。19歳頃に教育プログラムの立ち上げなどを経験し、その後マーケティング会社 株式会社Lxgicを設立。2018年2月、株式会社シェアカサを設立。

【SHARE KASA】

株式会社シェアカサが運営する傘シェアリングサービス。QRコードをスキャンすれば利用可能。料金は1回24時間利用で100円、延長は24時間毎に100円。課金が500円になると買取りになる。b-monster恵比寿店、b-monster青山店、六本木ヒルズ内ハリウッドビューティープラザに導入が決定。来年1月よりJR大宮駅などでもサービスを開始予定。

https://www.share-kasa.com/

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